肝臓ってどんな臓器?【解剖、検査項目】

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皆さんは肝臓とはどんな臓器かご存じですか?
「検査で肝臓が引っ掛かった~」
「肝臓悪くて酒が飲めないんだ…」
「肝臓は沈黙の臓器だから、症状が出たらい終わりだよ」
このような会話はよく聞きますよね
では肝臓の基準値はどんな項目や指標で測定するのでしょうか?
分かり易くまとめていきます

肝臓の解剖

大きく分けて2区間

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肝臓は、肝鎌状間膜で2区間に分けられます
大きい部位が右葉、小さい部位が左葉となります
(もっと詳しく解剖すると、S1~S7の7区間に分類できる)

肝臓の位置

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ざっくりと言えば、お腹の右上辺りにあります
正確には、ちょうど胃の右隣で横隔膜の下あたりにあり、肋骨の下に収まっています
また、臓器の中でもっとも大きいのが肝臓です
その重さは、体重のおよそ2%もあり、体重50kgであれば1kgになります

*豆知識
肺がん・胃がん・大腸がんに続いて、4番目に死亡者数の多いがんが肝臓がんです

検査項目、基準値

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ここでは、「沈黙の臓器」と呼ばれる肝臓の指標となる値を解説していきます
「毎日お酒を飲むよ」
「油っこいものが大好き」
「最近、体や白目が黄色いな...」
という方は、健康診断などで血液検査をする際、この項目に注目してみてみてください

注目すべき項目は3つ!

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肝臓の数値を測定する際は以下の三つの測定項目が大切となります
・AST (GOT)
・ALT (GPT)
・γ-GTP
それぞれに見ていきましょう

AST (GOT)

基準値:7~38 IU/L

aspartate aminotransferase(アスパラギン酸アミノ基転移酵素)の略でASTと呼ばれます
体の重要な構成要素であるアミノ酸の代謝にかかわっている酵素です
ほぼすべての細胞に含まれていいますが、とくに肝臓、心筋、骨格筋の細胞に多くみられます
肝臓にダメージが与えられて、細胞が障害されると血液中に流れ出て、値が上昇します

高値の時疑う病気
心筋梗塞、筋ジストロフィー症、筋無力症急性肝炎、溶血、
劇症肝炎、慢性肝炎、アルコール性肝炎、脂肪肝、肝硬変、肝がん

ALT (GPT)

基準値:4~44 IU/L

alanine aminotransferase(アラニンアミノ基転移酵素)の略でALTと呼ばれます
ASTと同様、体の重要な構成要素であるアミノ酸の代謝にかかわっている酵素です
おもに肝臓に含まれており、急性心筋梗塞では、ASTより上昇幅は小さいです
健康な人ではALTよりASTが高値を示しますが、肝障害の場合、ALTの方が高くなります

高値の時、疑う病気
心筋梗塞、筋ジストロフィー症、筋無力症急性肝炎、溶血、
劇症肝炎、慢性肝炎、アルコール性肝炎、脂肪肝、肝硬変、肝がん

γ-GTP

基準値:男性:80 IU/L以下
基準値:女性:30 IU/L以下

γ-glutamyl transpeptidase(ガンマグルタミルトランスペプチダーゼ)の略です
γ-GTPはタンパク質を分解し、肝臓の解毒作用に関与する酵素の一つです
「胆汁」の通り道である胆道で生成され、肝臓で働いたのち、胆管を経て十二指腸へ排出されます
しかし、胆管結石やがんなどによって胆道が詰まると肝臓に必要量以上のγ-GTPが溜まり、やがて血液中へ放出されます
このようなことから、γ-GTPは肝臓の機能を評価できるだけでなく、胆管や胆のうなどの病気の有無も推測できる検査項目です

γ-GTPはアルコールに敏感に反応し、肝障害を起こしていなくても、普段からよくお酒を飲む人では数値が上昇します

高値の時、疑う病気
急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝がん、アルコール性肝障害、
非アルコール性脂肪性肝炎、薬剤性肝障害、胆道系

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