カブ(蕪)の勉強【基礎知識、収穫時期、栽培方法】

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かぶ(蕪)はアブラナ科の野菜でカブラ・カブナとも言われます

「日本書紀」に記載があるというほど、日本で最も古くから食べられている野菜の1つです

形、色、大きさなど地方色豊かで、さまざまな品種があり、様々な楽しみ方ができます!!

葉は春の七草の「すずな」のことであり、七草粥にも使用できるほど栄養素が豊富です

原産地については諸説ありますが、南欧から西アジアと考えられています

白い根の部分は淡色野菜、葉の部分は緑黄色野菜に分類されます

1つの野菜で、淡色野菜と緑黄色野菜それぞれの効能が期待できるお得な野菜です

おいしい旬の時期は1~4月頃の冬から春にかけてです

カブ(蕪)の基礎知識(栄養素、効能)

カブは白い根の部分は淡色野菜、葉の部分は緑黄色野菜に分類されます

1つの野菜で、淡色野菜と緑黄色野菜それぞれの効能が期待できるため、非常に高い栄養素が含まれています

ここでは、根と葉両方の栄養素について見ていきましょう!

〇根(胚軸)に含まれる栄養素

  • カリウム
  • ビタミンC
  • アミラーゼ
  • グルコシノレート(イソチオシアネート)

〇葉に含まれる栄養素

  • β―カロテン
  • ビタミンC
  • ビタミンE
  • 葉酸

正確には、カブは胚軸(茎と根の中間部分)が肥大したものになります

根(胚軸)に含まれる栄養素

カリウム

カリウムは塩分を体内の塩分を調節し、高血圧の改善に役立ちます

さらに、塩分と同時に水分の排出も手伝ってくれるため、体のむくみを改善したりデトックスにも効果を発揮します

また、神経や筋肉などの活動を正常に行わせるためにも欠かせない役割を果たしています
(ナトリウム・カリウムポンプ)

しかし、腎臓の機能が低下している場合、血中カリウム濃度が上がりすぎると心臓停止にもつながってしまうため、腎機能が悪い方は医師との相談のもと摂取量を調節してください

ビタミンC

ビタミンCには多くの作用があります

  • 抗酸化作用
  • コラーゲンの合成
  • 腸で鉄分の吸収を助ける

一つずつ解説していきます

ビタミンCは体の老化にもつながる酸化物質(タバコや紫外線、ストレスなどによって発生した活性酸素によるダメージ)から、自分が身代わりに酸化されることによって僕たちの体も守ってくれています

コラーゲンの合成も美しいお肌の維持に欠かせません

腸で鉄分の吸収を助けることにより、赤血球の産生を間接的に補助しています

「はたらく細胞」の赤血球さん

ビタミンCが不足すると、コラーゲン不足から結合が弱くなり歯茎や粘膜から出血を起こします

これを「壊血」と言います

アミラーゼ

アミラーゼは消化酵素の一つで、炭水化物であるでんぷんを分解する酵素です

主な働きとして、胃酸の分泌をコントロールし

  • 胃が弱っている時の補助
  • 胃もたれ・胸焼けの改善

などの効能があります

消化酵素とは体が栄養を十分に吸収するために食べた物を消化する働きを担っています

グルコシノレート(イソチオシアネート)

グルコシノレート(イソチオシアネート)は、かぶをはじめとしたアブラナ科の
 ・キャベツ
 ・ブロッコリー
などに多く含まれており、口にした時に感じる辛みのもとでもあります

消化機能を高めてくれる他に、殺菌効果も期待できます

そのため、食欲がなくなったり、消化不良を起こした際には食べたい野菜です!

葉に含まれる栄養素

β―カロテン

強い抗酸化作用をもつβカロテンは、活性酸素の発生を抑え、取り除く働きを持っています

本来の活性酸素は、体内に侵入したウイルスと闘う健康維持に大切な物質ですが、増加しすぎると体に害を及ぼします
活性酸素は毒性が強いためウイルスも死滅させられる)

活性酸素は、動脈硬化や免疫力の低下、老化の促進などを引き起こすこともあるので、食事から抗酸化物質を摂ることは健康維持のためにとても大切です

また、体内に取り込まれたβカロテンはビタミンAの産生を促進し、
体内で必要に応じて皮膚や粘膜を守るはたらきをしてくれます

ビタミンC

同上

ビタミンE

強い抗酸化作用があり、活性酸素を抑え体内の不飽和脂肪酸の酸化を防ぐ働きがあるので、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防に役立っていると考えられています

ビタミンEはこのほかにも、血管を酸化から守り、血行を良くする働きもあると言われています

葉酸

葉酸はビタミンB群の一種で、細胞の分裂に欠かせないビタミンです

ビタミンB12とともに赤血球の形成に関わるため造血ビタミンとも呼ばれます

さらに、葉酸は細胞増殖に必要なDNAの合成に関与するビタミンなので人間にとってかなり大切な性要素になります

〇胎児の正常な発育にも重要!!
妊婦が葉酸を十分に摂ることで、神経管閉鎖障害という胎児の先天異常の予防に効果が期待できることが分かっており、妊娠を計画している女性や妊娠の可能性のある女性は、特に意識して摂りたい栄養素です

栽培時期

早春まき(春まき1)・・・寒さが厳しい
晩秋まき(秋まき2)・・・トンネル掛けして栽培する

栽培方法

  土の酸度    pH6.0~6.5
  畝 幅  60cm
  畝 高  10cm
  株 間  10~12cm
  連作障害  あり。1~2年あける  

土作り

カブは種まきから収穫までの期間が短いので、早めに土作りして土壌微生物相を安定させます

発芽してすぐに肥料成分を吸収できるようにしておくことが大切です!

カブは、小さいのに肥料好きなことで知られています

なので、生育初期からリン酸をよく効かせると肥大がよくなります!

〇タネまき2週間
  前石灰をまいてよく耕します(1m2/石灰100~150g)

〇タネまき1週間前
  1. 全面施肥をしておきます(1m2/堆肥2kg、化成肥料100g)
  2. 畝立てをします

連作障害による「根こぶ病」の発生を防ぐため、高畝にして水はけをよくしましょう!

種まき

種は畑に直播きします

1. 30cmの条間を空け、まき溝をつけ条播きします
 1cm間隔でタネをまきましょう

2. 軽く覆土をして、たっぷりと水をやります

コンパニオンプランツ
アブラナ科野菜のカブには、
 ・モンシロチョウの幼虫
 ・コナガの幼虫
が寄生して葉を食べてしまいます

そこで「コンパニオンプランツ」として、これらが嫌うキク科の野菜やセリ科の野菜
 ・シュンギク(キク科)
 ・レタス(キク科)

 ・ニンジン(セリ科)
を近くに植えることで、害虫がつくのを防ぐ効果があります

なぜ条撒きなの?

条播きにすると競い合って根を伸ばすため、発芽とその後の生育がよくなります

また、カブは胚軸(茎と根の中間部分)が肥大したものなので、肥大すると割れやすい性質があります

条播きにすると、胚軸の伸長と肥大を見極めながら質の良いものを残して間引くことができます

手入れ

〇双葉が開いたら
  1. 株間3cmに1本となるように間引きします
  2. 軽く土寄せします。

〇本葉が2~3枚になったら
  1. 株間6cmに1本となるように間引きします
  2. 株間に追肥を行います(1m2/化成肥料30g)
  3. 土寄せします

〇本葉が5~6枚になったら
  1. 株間10~12cmに1本となるように間引きします
  2. 畝の片側に追肥をします(1m2/化成肥料30g)
  3. クワなどで土寄せします

間引きのタイミングが大切!!
1回で間引いてしまうと、肥大が早くなり実割れを起こす場合があります
また、間引きが遅れると胚軸が徒長して、割れの原因となります
そのため、3回に分けてタイミングよく間引くことが大切となります!

収穫

種まきから約45〜60日で収穫適期です

地面にカブの白い肩が出ていて、大きいものから収穫していきます

葉を手でまとめて、株元をつかんで引き抜きましょう!

大きな蕪の絵本のように思いっきり抜きます!!

収穫時期が遅れると、根が避けてしまったり、すが入ってしまうので、
収穫時期は逃さないようにしましょう!!

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