さつまいもの勉強【基礎知識、収穫時期、栽培方法】

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みんな大好きのさつまいも!!

熱々で濃厚な甘みが最高に食欲をそそります!

そんなさつまいもですが、原産地はメキシコで沖縄の種子島に伝わったことで日本に広まりました

江戸時代当時、種子島は薩摩藩であり、そこから栽培が始まったことから、サツマイモとよばれるようになったそうです

ジャガイモと同様に、酸性の土であっても、もやせた土地であっても育つため、火山灰が多く降り積もる鹿児島などでも盛んに栽培されてきました

日本の食料不足がさつまいもによって救われた時期もあります

もし仮に、さつまいもがなかったら、日本の運命も変わっていたかもしれません!

 

さつまいもの基礎知識(栄養素、効能)

さつまいもに含まれる栄養素を勉強していきましょう!!

さつまいもには大きく分けて6つの主要な栄養素が含まれています

  • 炭水化物
  • ビタミンC
  • ビタミンE
  • カリウム
  • 食物繊維
  • ヤラピン

1つづつ解説していきます

炭水化物

炭水化物は糖質と食物繊維に分けられます

糖質は生命活動を行う際に、体のエネルギーとして使われます

これが余ると貯蔵されて脂肪となります

糖質が不足するとエネルギー不足状態になりますので
 疲れやすくなる
 力が出ない
 集中力がなくなる
などの様々な影響が出ます

一方で、食物繊維は消化されません

消化されないということは吸収されず、エネルギーには変換されません

なので沢山食べてもカロリーは低く、満腹感を得ることができます

さつまいも炭水化物ですが白米やパンのように糖質の塊ではなく食物繊維を多く含みます

なので沢山食べても糖質を少なく抑えられ、ダイエットにも適した野菜です

ビタミンC

ビタミンCには多くの作用があります

  • 抗酸化作用
  • コラーゲンの合成
  • 腸で鉄分の吸収を助ける

一つずつ解説していきます

ビタミンCは体の老化にもつながる酸化物質(タバコや紫外線、ストレスなどによって発生した活性酸素によるダメージ)から、自分が身代わりに酸化されることによって僕たちの体も守ってくれています

コラーゲンの合成も美しいお肌の維持に欠かせません

腸で鉄分の吸収を助けることにより、赤血球の産生を間接的に補助しています

ビタミンCが不足すると、コラーゲン不足から結合が弱くなり歯茎や粘膜から出血を起こします

これを「壊血」と言います

ビタミンE

強い抗酸化作用があり、活性酸素を抑え体内の不飽和脂肪酸の酸化を防ぐ働きがあるので、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防に役立っていると考えられています

ビタミンEはこのほかにも、血管を酸化から守り、血行を良くする働きもあると言われています

カリウム

カリウムは塩分を体内の塩分を調節し、高血圧の改善に役立ちます

さらに、塩分と同時に水分の排出も手伝ってくれるため、体のむくみを改善したりデトックスにも効果を発揮します

また、神経や筋肉などの活動を正常に行わせるためにも欠かせない役割を果たしています
(ナトリウム・カリウムポンプ)

しかし、腎臓の機能が低下している場合、血中カリウム濃度が上がりすぎると心臓停止にもつながってしまうため、腎機能が悪い方は医師との相談のもと摂取量を調節してください

食物繊維

食物繊維は2種類に分かれます

  • 水溶性食物繊維
  • 不溶性食物繊維

蒸した皮付きのさつまいもは、
水溶性食物繊維が100gあたり 【1.0g】
不溶性食物繊維は100gあたり 【2.8g】 含まれています

〇水溶性食物繊維は

  • 糖質の吸収を抑え、血糖値の上昇をおだやかにする
  • コレステロールの吸収を抑制して、体外への排泄を促す

〇不溶性食物繊維は

  • 腸を刺激し、便を出やすくする

水溶性、不溶性ともに善玉菌を増やす作用があり、さつまいもには水溶性、不溶性どちらも含まれているので、腸内環境を整えるのに役立ちます

ヤラピン

さつまいもを切った時に断面に染み出してくる白い液体の主成分です

さつまいもに含まれる特有の成分で、熱に対して安定的、加熱調理をしても変質しません

腸の蠕動運動を促進し、便をやわらかくするといわれています

食物繊維と相まって、便秘解消に非常に役立つ野菜です

栄養を逃さず食べるには?

さつまいもの栄養素を余さず摂取するには、皮ごと食べることが大切になります

栄養素の大半が皮や、皮と実の境目に存在しています

そのため、豊富な食物繊維やヤラピンを余さず摂りたい場合は、皮ごと食べましょう!

栽培時期

植え付け:5月中旬~6月中旬

収穫時期:10月下旬~11月中旬

栽培方法

  土の酸度    pH5.0~6.0  
  畝 幅  60~70cm
  畝 高  30cm
  株 間  30~40cm
  連作障害  少ない

苗の準備

サツマイモの苗は、4月下旬頃に種苗店やホームセンターなどで販売されます

茎が太くて、節間が間のびしておらず、葉色が濃くて厚みのあるものを選びましょう

節数が4〜5あり、長さが15〜20cmくらいのものが良い苗です

植付けまで苗を保存しておくには、浅く水を張ったバケツに浸けて日陰に置いておきます
このようにすれば1週間ほどはもちます

土づくり

〇植えつけ2週間前
  畑全体に石灰をまいてよく耕します
  酸度チェックを行ってpH6.0以上ある場合、石灰をまく必要はありません
  (1m2/石灰100g)

〇植えつけ1週間前
  1. 全面施肥を行います
  (1m2/堆肥2kg、米ぬか100g、チッ素分の少ないサツマイモ専用肥料100g)
  2. 幅45cmほどに畝立てをします
  (水はけと通気性をよくするため、高さ20〜30cmの高畝にします)

サツマイモは、日光がよく当たる、通気性に富んだ乾燥した土を好みます
また、肥沃だと「つるボケ」になるので、痩せた土地が向きます

肥料

サツマイモの組織内には、空気中の窒素を固定する微生物(アゾスピリラム)が共生していて、自ら栄養分を作り出します

また、肥料が多いとツルばかり伸びて芋の生育が悪くなる「つるボケ」になるため、肥料は最小限(または施さない)で育てます

尚、追肥は一般的には行わず、全量を元肥で施します

植えつけ

1. 畝に30cm間隔(株間)深さ10cmくらいの楕円形の植え穴を掘ります

2. 根から3~4節のところまで土に埋めます

3. たっぷりと水をやります

〇コンパニオンプランツ

サツマイモは連作障害が出にくいため、同じ場所での連作が可能です

また、サツマイモと相性の良いコンパニオンプランツには「赤ジソ」があります

赤ジソが過剰な肥料分を吸収してサツマイモのつるぼけを防ぐ他、葉の赤色がサツマイモを食害するアカビロウドコガネを忌避する効果もあります

植え付け方

サツマイモの主な植え方には、「斜め植え」と「垂直植え」があります

苗を斜めにさす「斜め植え」が一般的ですが、それぞれ次のような特徴があります

斜め植え・・・根は横に長く伸びるため、細長い芋になる。個数は多め
垂直植え・・・根は縦に短く伸びるため、丸く短い芋になる、個数は少なめ
       栄養分の転流がスムーズになり甘みが凝縮する

手入れ

〇植えつけ後1週間
  根が伸びてくるころなので、乾いた日が続いた場合は、たっぷりと水をやります

〇つるが伸びてきたら
  つるが繁茂して畑全体を覆うまでは、こまめに除草しましょう

〇葉色が淡い場合は
  畝の肩に追肥して、土寄せします。1m2/化成肥料20g

つる返し

株が成長し、伸びたツルが土につくと、葉のつけ根の部分から根を出します

芋は根に養分が蓄積したものなので、放っておくと地表を這うツルにも芋がつき、養分が分散してしまいます

それを防ぎ、植えつけた部分の芋だけを肥大させるために、つる返し
(ツルを引き上げて土から根をはがし反転する)を行います

地面に根を張ったツルの先を持ってたぐり上げ、根こそぎ剥がしたら、ツルをひっくり返して葉の上に乗せておきます

収穫

葉や茎が黄ばみ始めたら、収穫しましょう
霜が降りる前に終わらせましょう


〇収穫方法
 1.つるをカマで刈り取ります
 2.株の周囲からスコップで掘り起こし、手でイモを引き上げます
 3.掘ったサツマイモは、泥を落としたあと3~4日ほど日光に当てると、甘みが増します

収穫後1〜2週間保存すると、デンプンが果糖などの糖類に変化して甘くなりまります
また、9℃以下の低温で糖化が進むと腐敗しやすくなり(冷蔵庫保存は厳禁
15℃以上になるとほう芽してしまうため、貯蔵する際の適温は12〜14℃くらいが好ましいです

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