皆さんも白内障という病気の名前を聞いたことはあるはずです
「目が白くなるやつだよね?」
「うちの家族が手術した!」
「よくわからないけど怖そう…」
などなど、色々な意見があると思います
人間は、5感で感じる情報の80%を視力から得ていると言われています
白内障で目が見えない、もしくは見えづらい状況が続けば、生活の質(QOL)が下がり、判断力、認知力の低下にもつながってしまいます
今回の記事では、そんなお年寄りの天敵である白内障について解説していきます
白内障とは?
この章では、白内障についてかみ砕いて解説していきます
・目の解剖
・白くなる部位
この2点は白内障を理解する上で重要なポイントになるはずです
目の解剖
白内障を知るために、解剖について軽く説明します
上の図のように、目の中には様々な部位が存在し、それぞれが役割を持っていいます
目はカメラに例えられる事が多く、その際には「水晶体、虹彩、網膜」の三つが重要になります
水晶体:レンズの役割(像を網膜上に結ぶ)
虹彩 :絞りの役割(光の量を調節する)
網膜 :フィルムの役割(映像を認識する)
白内障はどこが白くなる?
白内障ではレンズの働きをする、水晶体が白く濁ってしまいます
カメラだと思ってイメージしてみて下さい、白く濁ったレンズでは被写体がうまく見えないため、フィルムに像を写せません
(光を上手く集められないと表現するお医者さんもいます)
白内障の症状
白内障には進行の度合いによって症状が異なります
お年寄りに多い「老人性白内障」も周囲からゆっくりと白く濁っていきます
初期症状を理解して、早めに受診、治療にあたってください
白内障初期の症状
視界がかすむ、ぼやける
周囲からゆっくりと白く濁ってゆくため、視界が急になくなることはありません
しかし、光が集まりづらくなるため、視界がかすんだり、ぼやけたりします
光がまぶしい
本来は光は網膜に像を結びますが、濁った水晶体では光が乱反射しまぶしいと感じます
視力が低下する
レンズが濁れば、その分入ってくる光をさえぎってしまいます
そのため視力低下を起こし、目を細めたり物にぶつかったりする頻度が上がります
暗い時、明るい時で見え方が違う
人間の目には以下のような働きがあります
暗い時 :瞳孔を広げて光を目の中に多く取り込む
明るい時:瞳孔を縮めて光を入れないようにする
白内障では周辺から徐々に白く濁っていくため、瞳孔が大きくなる暗い所では、周辺部の濁りが光の通過を遮って、見えづらさを感じることがあります
白内障が進行した症状
近視になった
白内障が進行すると水晶体が固くなってきます
水晶体が固くなってくると、網膜よりも手前でピントが合う近視の症状が現れることがあります
今までは老眼鏡が無いと手元が見えづらかったのに、白内障が原因で老眼鏡なしでも近くの物が見えやすくなることがあります
これは視力が回復したのではなく、白内障かも…
物が2重、3重に見える
白内障が進行してくると、片目で物を見た時に二重三重に見えることがあります
これを単眼性複視(片眼複視)と言い、角膜や水晶体に異常がある場合に起こります
水晶体には入ってきた光を曲げる力(屈折力)があり、この屈折力が網膜に光を届けます
しかし、白内障が進行して水晶体に濁っている部分と透明な部分が混在してくると、入ってきた光スムーズに通過できなくなり、光が散乱して目に入ってくることになります
これが原因で、物が二重三重に見えるようになってしまいます
老眼鏡でも視力改善しない
老眼になると、「手元が見えづらい」「細かい文字が読みづらい」といった症状が現れます
その症状は老眼鏡をかけることで改善することができますが、老眼鏡をかけても症状が改善しない場合は白内障が疑われます
老眼鏡を作り直しに行って白内障が発覚した事例も多く報告されています
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