野菜作りに土の栄養分は欠かせません!
以前も記載したように、野菜が元気に育つには16の大切な元素が必要になるためです
今回は各栄養素ごとに、過剰摂取や欠乏するとどのような害が発生するのか勉強していきます!
第1弾では主要の3大栄養素をピックアップして紹介していきます
窒素(N)
アミノ酸やタンパク質などに含まれ、生物にとっての大変重要な成分であり、僕たちの体でも骨や筋肉のもとになっています
野菜の育成においても、窒素は3大栄養素の1つに数えられ、肥料としても絶対に欠かせない栄養分です!
植物では葉の緑色を良くする働きがあります(緑葉素を作る)
また各種アミノ酸、タンパク質を構成する主要な成分なので実、葉、茎、根など植物体全体の生育を促進する働きもあります
特に葉を大きくするため、葉肥(はごえ)と言われる
過剰症
- 葉は増え過ぎ、色も濃くなり過ぎる
- 逆に花や実はつきにくくなる
- 全体的に株が大きく育ちますが、軟弱な状態になるため、病害虫の被害が発生しやすい
窒素は「ぜいたく吸収」といい、あればあるだけ吸収されてしまう成分なので、チッ素肥料のやり過ぎには注意が必要です
欠乏症
- 葉(主に古葉・下葉)が黄色くなる
- 全体的に生育が悪く、株が貧弱になる
- 実がなりにくくなる
リン酸(P)
リン酸(P)は遺伝子の元になるDNA(核酸)の重要な構成成分です
また生物の細胞膜の構成成分でもあり、糖類と結合して生物体内でのエネルギーのやりとり(呼吸作用)に役立ちます
(中学生の時に、植物の呼吸作用を勉強したのが脳裏によぎりました)
さらに開花・結実を促進したり、根の伸長、発芽や花芽のつきをよくする働きがあります。
果実の成熟や品質の向上にも役立ちます
花肥(はなごえ)や実肥(みごえ)と言われ、開花や結実に不可欠の養分
過剰症
- 極端な過剰では草丈が伸びず、生育不良
- 亜鉛、鉄、マグネシウムなどの欠乏症状を誘発
通常の栽培ではリン酸過剰症は出にくいですが、まれに過剰症を引き起こします
収穫量が減少する原因としては、成長が早期に止まることが挙げられ、早い段階で成熟が促進してしまい収量が低下する
リン酸(P)はカリウム(K)と結合してその働きを阻害するため、疑似的なカリウム欠乏症症状を引き起こす
欠乏症
- 花数が減少
- 開花・結実が悪くなる
- そのため成熟が遅れる(品質の低下)
急激なリン酸欠乏では新しい葉が小さく、茎も細くなります
果実では甘味が少なくなり品質が低下します
カリウム(K)
カリウムは植物体の直接の構成成分ではなく、細胞液の中でカリウムイオンとして存在し、タンパク質や炭水化物の合成・移動・蓄積など植物体内の様々な化学反応を促進する補酵素として働いていると考えられています
また葉からの水分蒸散の調節などにも関わっており、根や茎を丈夫にし、病害虫や寒さに対する抵抗力をつけるのにも役立っています
過剰症
通常の栽培ではカリウム過剰症は出にくいですが、極端な過剰ではカルシウムやマグネシウムの吸収が悪くなります
根の発育に関係するので、根肥(ねごえ)と言われる
欠乏症
古い葉の先端から縁にかけて黄色くなり、やがて縁が枯れてきます
カリウムは植物体内で移動しやすい成分なので、古い葉から症状があらわれます
- 新芽は大きくならず葉の色が暗緑色になる
- 根の伸びも悪くなり、根腐れがおきやすくなる
- 果実は大きくならない
例えばトマトの黒すじ(維管束が黒くなる)など見栄えが悪くなるとともに、食味も低下します
カリウムは水溶性のため流亡しやすい。なので少しずつ追肥すると効果がある
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