梅の起源【梅の歴史、花言葉】

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梅の実はバラ科サクラ属の樹木になる実で、非常に強い酸味が特徴です

中国が原産で日本には平安時代に伝わったと言われています

梅干しや、カリカリ梅など、塩味と非常に相性がよく、夏場の塩分補給などに用いられたりします

今回は、そんな梅について勉強していきます!

梅ってどんな木?

梅は古くから日本で愛されてきた木で、有名な言葉では、「松・竹・梅」などがあります

松・竹・梅は、「歳寒の三友(さいかんのさんゆう)」と呼ばれています
冬の寒い季節に友とすべき3つのものという意味です

松と竹は寒い中でも色褪せず、梅は寒中に花開くもの
冬の寒さに耐えるところから、歳寒の三友と呼ばれています

それぞれ以下のような意味が込められていますよ。

  • 松:長寿・延命
  • 竹:子孫繁栄
  • 梅:出世・開運・繁栄

どれも縁起が良く、めでたいものの象徴として親しまれていますね

起源

梅ははるか古代から、食されており、古くは2000年前の中国の文献にも登場していたようです

日本に伝わったのは、一説では飛鳥時代であり、
烏梅(ウバイ)と呼ばれる漢方の一種として伝わったそうです

奈良時代

奈良時代には、貴族たちから愛され、観賞用に庭木として重宝されていました
俳句にも多く登場し、この時代の「花」と言えば「梅」を意味すると言っても過言ではありません

平安時代

平安時代には梅の実がもたらす薬用効果が注目されはじめ、
日本最古の医学書「医心方」の「食養編」には、すでに梅は梅干として登場します

「味は酸、平、無毒。気を下し、熱と煩懣を除き、心臓を鎮め、四肢身体の痛みや手足の麻痺なども治し、皮膚のあれ、萎縮を治すのに用いられる。下痢を止め、口の渇きを止める」

と記述されており、この時代から薬として食べられるようになってきました

室町時代

室町時代では、頻繁に戦が起こっており、その際の携帯食に梅干しが非常に重宝されていました

この時代でも、梅干しの薬としての効果は注目されており、戦の長い疲労に耐えるため、武士は梅干しで栄養補給していたそうです

栄養素、保存性能、入手のしやすさなど多くのメリットがあるため、武士たちはこぞって梅の木を庭に植えたとされています

このことから、全国に梅の木が植えられるようになったとされています

安土桃山時代

千利休と豊臣秀吉の掛け合いで、梅に関する面白いエピソードがあります

ある春のこと、豊臣秀吉が床の間に置いた水を張った大きな鉢の傍に、紅梅一枝だけを添え、

「利休よ、この鉢に、この梅を入れてみよ」

と命じました

側近たちが「これは難題だ」とハラハラして見守っている中、利休は平然として紅梅の枝を手に取ると、紅梅の花とつぼみだけをさらりと鉢に入れたのです

水面に浮かんだ紅梅の花の風情に、秀吉は上機嫌になったといいます

千利休は実は隠れキリシタンで、
茶道にキリスト教にまつわる所作を落とし込んでいるとも噂されています…

江戸時代

江戸時代には梅の加工品が広く出回り、庶民の間でも梅干しが食べられるようになりました

江戸の町で梅干し売りが声を上げ、皆がそれを食べて冬の始まりを感じる
そんな風景が風物詩になっていたそうです

梅干しだけでなく、梅を砂糖につけた「甘露梅」、梅から作った「梅酒」など様々な食べ方をされていたようです

また同じ頃、本草学の発展と普及に伴い、梅の効用が広く知られるようになりました
本草学においては、梅の花・実・葉・枝・根すべてに効用があると述べられています

江戸末期には『諸国古伝秘方』(1817年)という日本各地にあった健康法の口伝を記した文献にも梅を用いた多くのレシピが掲載されており、梅が当時から人々の暮らしに欠かせない存在であったことがわかります。

明治時代

明治時代には梅ブームはいったん途切れます

明治維新によって、海外の文化が急激に日本に入ってきて、日本古来の医学や食事が軽視されていたのです

その後、明治から大正にかけて起こった日清・日露戦争や第一次世界大戦では、梅干しが重要な兵糧食として採用され、増加する梅の需要に合わせて、全国各地に梅林が広がりました

しかし、第二次世界大戦中はサツマイモ栽培が奨励され、梅の生産量は激減
戦後、日本の復興発展とともに梅の効用が再評価されると、梅の栽培も再び盛んになり、梅を使ったさまざまな食品も登場してきました

梅の花

梅は、早春の花として親しまれています

まだ寒さが残る季節に花を咲かせることから、春の訪れを告げる花とも呼ばれます

また、一言に梅の花と言っても、多くの種類があることをご存じでしょうか?

実は、花は咲くけど実が収穫できない梅もあるんです

江戸時代に品種改良が盛んにおこなわれ、現在では300種類以上あるとされています

ここでは、その大まかな区分を学びましょう

花梅

花梅とは、花を観賞することを目的としして改良された品種で、花の色や香り、咲き方、樹形を楽しむものです

果実は食用に不向きか、あるいは食べてもおいしくないような品種が多いようです

花はふっくらとした八重咲きや濃いピンク、淡いピンク、白の他に複色もあったりと豪華です

写真は「なばなの里」で撮影した花です

淡いピンクで、とても美しい花を咲かせていました

野梅系

野梅から変化した原種に近い梅です
中国から渡来した梅の子孫と言われています

特徴として

  • 枝は細い
  • 花も葉も比較的小さい
  • とてもよい香りがする

緋梅

野梅系から変化したもので、枝や幹の内部が紅く、花は紅色・緋色のものがほとんどです
花が白くても、枝の髄が紅いものはこの緋梅系に区分されます
葉は小さく、性質は野梅性に近いとされています
庭木や盆栽に使われるものが多い品種です

豊後系

梅と杏(アンズ)との雑種とされています
葉は大きく育ちも良い、アンズに近く、花は桃色のものが多いとされています

実梅

実梅は果実の収穫を楽しむことを目的とされる品種を指しますが、実梅も香りの良い観賞価値のある花を咲かせてくれます

梅の実は花後すぐに膨らみ始め、初夏には丸く大きくなります

ポイントとして、梅酒や梅干しに使用したいなら、青いうちに収穫します

そのまま放っておくとあんずのようなオレンジ色に熟していき、触れるとぶよぶよと柔らかくなります

柔らかくなるまで熟した果実は梅ジャムにするのもよいでしょう

写真は実家の庭に咲く梅の花です

この後、たくさんの実になると考えると、非常に愛着がわきます

この実梅を植える際に注意することは、自家受粉しにくい為、確実に果実を収穫したいのであれば2本以上を植えた方がいいと言われています

花言葉

上品で美しい梅の花

子供の名前に使われたりもしますよね

そんな梅の花には素敵な花言葉が存在するんです

まずは日本の花言葉

  • 「高潔」
  • 「忍耐」
  • 「忠実」
  • 「上品」
  • 「思いのまま」
  • 「不屈の精神」

どれも可愛らしく咲く梅にぴったりの花言葉ですね!
子供の名前に梅を入れたくなる気持ちもわかります
この花言葉を見ていると、僕は武士道精神にあふれる侍を想像してしまいます

次に英語だと、以下のような花言葉があります。

  • 「beauty and longevity(美と長寿)」
  • 「fidelity(忠実)」
  • 「Keep your promise(約束を守る)」

僕は、この言葉から、とても誠実な印象を梅ました

海外の方の瞳にも、梅は美しく映るはずでしょう

「大盤振舞」梅が語源⁉
鎌倉時代の大切な儀式のひとつとして、元日より数日にわたり有力な御家人が将軍に対して椀飯を奉る「椀飯振」というものがありました
献立は椀飯と打鮑・海月・梅干の3品に酢と塩を添えたもので、折敷に載せて出したといわれています
「椀飯振」がのちの「大盤振舞」という言葉の語源となったそうです

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