白菜(ハクサイ)の勉強【基礎知識、収穫時期、栽培方法】

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冬の時期といえば鍋ですよね

みんな大好きな鍋で必ず入るのがこの白菜です!

白菜の旬は2月~11月ごろとされていて、日本各地で一年中栽培されています

(夏などに出回る白菜は長野県や群馬県の高地で栽培され出荷されている)

みずみずしい葉は95%が水分でできているので、量を食べても太る心配はありません!

今回は、鍋料理や漬物で日本の食卓に馴染みが深い、白菜について勉強していきます

白菜の基礎知識(栄養素、効能)

白菜の起源は中国とされていて、同じアブラナ科アブラナ属であるダイコンやキャベツ、からし菜などの仲間です

中国では11世紀ごろから栽培されていたとされ、日本には明治ごろに伝わってきました

白菜の特徴的な葉は、カブとタイサイが自然交雑して不結球性の原種が生まれたと推定されています

日本ではとても馴染み深い野菜で、ダイコンやキャベツに次いで生産量が多い野菜です

そんな白菜の栄養素は

  • ビタミンC
  • カリウム
  • 葉酸
  • カルシウム
  • マグネシウム

一つずつ見ていきましょう

ビタミンC

白菜にはビタミンCが100gあたり19mg含まれています

ビタミンCには多くの作用があります

  • 抗酸化作用
  • コラーゲンの合成
  • 腸で鉄分の吸収を助ける

一つずつ解説していきます

ビタミンCは体の老化にもつながる酸化物質(タバコや紫外線、ストレスなどによって発生した活性酸素によるダメージ)から、自分が身代わりに酸化されることによって僕たちの体も守ってくれています

コラーゲンの合成も美しいお肌の維持に欠かせません

腸で鉄分の吸収を助けることにより、赤血球の産生を間接的に補助しています

「はたらく細胞」の赤血球さん

ビタミンCが不足すると、コラーゲン不足から結合が弱くなり歯茎や粘膜から出血を起こします

これを「壊血」と言います

カリウム

白菜はカリウムを豊富に含んでいて、100g中に220mgが含有されています

カリウムは塩分を体内の塩分を調節し、高血圧の改善に役立ちます

さらに、塩分と同時に水分の排出も手伝ってくれるため、体のむくみを改善したりデトックスにも効果を発揮します

また、神経や筋肉などの活動を正常に行わせるためにも欠かせない役割を果たしています
(ナトリウム・カリウムポンプ)

しかし、腎臓の機能が低下している場合、血中カリウム濃度が上がりすぎると心臓停止にもつながってしまうため、腎機能が悪い方は医師との相談のもと摂取量を調節してください

葉酸

葉酸はビタミンB群の一種で、細胞の分裂に欠かせないビタミンです

ビタミンB12とともに赤血球の形成に関わるため造血ビタミンとも呼ばれます

さらに、葉酸は細胞増殖に必要なDNAの合成に関与するビタミンなので人間にとってかなり大切な性要素になります

胎児の正常な発育にも重要で知られています。
妊婦が葉酸を十分に摂ることで、神経管閉鎖障害という胎児の先天異常の予防に効果が期待できることが分かっており、妊娠を計画している女性や妊娠の可能性のある女性は、特に意識して摂りたい栄養素です

カルシウム

100g中に43mgのカルシウムが含まれていて、野菜の中では上位に入る含有量です

骨や歯などの形成に欠かせないミネラルで、特に子供や妊婦、高齢者での摂取が推奨されています

心臓や筋肉、神経などが正常な活動をする上でも必須のミネラルです

カルシウムが不足すると、心臓停止などが起こり、突然死の原因となります

カルシウムを体内に効率よく吸収させるには、活性型ビタミンCを一緒に摂取するのが効率的です

活性型ビタミンCは、干し椎茸に多く含まれ、日光浴で増えることが分かっています

マグネシウム

マグネシウムの働きは以下の通りです

  • 約300種類の酵素を活性化させる
  • ホルモンを活性化させる
  • 化学反応を助ける

そのため、エネルギーの産生、遺伝情報を担う核酸(DNA、RNA)やたんぱく質の合成、有毒物質の解毒といった、体内のさまざまな代謝にかかわっています

マグネシウムが不足すると…

  • 高血圧
  • 不整脈
  • 心筋梗塞
  • けいれん
  • 筋力低下
  • いらいら
  • 抑うつ感

【マグネシウム:カリウム】 は体内で1:2の割合で存在する
このバランスが崩れると様々な不調をきたすため、マグネシウムの摂取だけでなく、カルシウムの摂取、吸収も大切になる

収穫時期

秋まきの時期が早過ぎると病害虫が発生し、遅すぎると結球しないので、種まきの時期が大切になります

畑に直播きする場合は、育苗より遅めの9月上旬に畑に種をまき、間引いて育てます

栽培方法

  土の酸度    pH6.0~6.5
  畝 幅  60~70cm
  畝 高  10cm
  株 間  40~45cm
  連作障害  あり。2~3年あける  

苗づくり

〇植えつけ1カ月前
  ポットにタネを4~5粒まき、水をやります

〇植えつけ時期の苗
  発芽したら3本を残して間引きます
  本葉が3~4枚になったら植えつけ時期です

種まきは時期が大切で、早すぎると芽が出ない、遅すぎると結球しません

直播きする場合

畑に直播きする場合は、育苗する場合より遅めの9月上旬に畑にまきます

株間40〜50cmほどで、1穴に5〜6粒ずつ種をまき

本葉2〜3枚から間引きし、本葉5〜6枚で最終間引きして1本にします

ハクサイは発根の力が弱いので、根を痛めやすい移植栽培よりも、直播き栽培の方がスムーズに生育します
種まき時期が夏場の高温乾燥期で病害虫被害に遭いやすいので、種を多めにまいておきます

土作り

ハクサイの根は細いですが広く分布するので、
耕土が深く、排水性、通気性、保水性にすぐれた土壌を用意します

〇植えつけ2週間前
  石灰をまいてよく耕します(1m2/石灰100~150g)

〇植えつけ1週間前
  1. 溝施肥をしておきます(1m2/堆肥2kg、化成肥料100g)
  2. 畝立てをします

コンパニオンプランツ
キク科の野菜(シュンギク、レタスなど)を近くに植えることで
害虫がつくのを防ぐ効果があります

植え付け

  • 1. 畝に40~45cmの間隔で植え穴を掘ります
  • 2. 植え穴に水をたっぷり注ぎます
  • 3. 穴に注いだ水が引いたら、植え穴に苗を置きます
  • 4. 植え穴に土をかぶせ、株元をかるく押さえます
  • 5. たっぷりと水をやります

手入れ

〇本葉が7~8枚になったら

  • 1. 1本立ちにします。
  • 2. 株間に追肥を行います(1m2/化成肥料30g)
  • 3. 株元に土寄せします

〇1回目の追肥から2週間ごとに

  • 1. 株間に追肥を行います(1m2/化成肥料30g)
  • 2. 株元に土寄せします

〇初霜が降りたら
  寒さから結球部分を守るために、外葉を束ねてひもで結びます

霜が降りる前に行うと、葉の中が害虫のすみかになってしまいます
初霜を待ってから作業しましょう

収穫

葉の結球が大きくなり、手で押してみて硬く締まっていれば収穫します

早生はタネまきから65日後、中生は85日後が目安です

収穫は、余分な外葉を下に押さえつけ、葉元をナイフや包丁で切り取ります

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