『財布を盗まれた!』認知症の方は、なんでこんな事を言うの?【心理状態・対応方法】

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この記事から分かること
・物取られ妄想の原因はなに?
・お金を取られたと思うときの心理状態
・お金を取られたと言い出した時の対応方法

「財布を盗まれた!!」

「私のお金を返して!!」

認知症の方でこのような事を言う方は大勢います
必死に介護していても、こんな事を言われたらショックですよね
では、なぜこんな勘違いをしてしまうのでしょうか?
今回の記事では、認知症の方が「財布、お金を取られた」と思ってしまう理由と対処法を紹介していきます

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物取られ妄想の原因は「BPSD」

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認知症の症状は大きく「中核症状」と「行動・心理症状(BPSD)」の2つに分かれます

中核症状

中核症状は、脳の神経細胞が障害されて発症し、「認知症の方は全員発症する症状」です
・もの忘れ(記憶障害)
・時間や場所がわからない(見当識障害)
・ものごとがうまくこなせない(実行機能障害)
・言葉が出てこない(失語)

などの症状が挙げられますあります

BPSD(行動・心理症状)

BPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)は周辺症状とも呼ばれます
中核症状が進行し、本人が混乱した結果、不のスパイラルに陥り発症してしまいます
・物取られ妄想
・抑うつ
・徘徊
・不適切な排便
・暴食、暴言
・介護拒否

一般的に想像される、認知症の症状が末期まで進行した状態です
「お金を取られた!」と思うのは、このBPSDが関係してきます

「財布、お金を取られた!」と考えてしまう心理

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認知症の人はなぜ「財布やお金を取られた」と思うのでしょうか?
ここではその心理を解説してゆきます

①記憶障害によって財布の置き場を忘れる
認知症の代表的な症状である記憶障害によって、財布を置いた位置を忘れてしまいます

②自分を納得させるために「虚記憶(きょきおく)」を作り出す
自己防衛反応で「財布がないのは誰かに取られたせいだ!」と思ってしまいます
その結果、本当に誰かに取られたと信じ込み、嘘の記憶である「虚記憶」を作りだしてしまいます

③いつも近くにいる人に疑いが向く
その結果、いつも近くにいる介護者に財布泥棒の疑いがかけられてしまします

虚記憶を何度も否定すると、不信感が大きくなってゆく
虚記憶を周囲が否定すると、「自分は本当に事を言っているにのに誰も信じてくれない」と思い、不信感や不安が募ってしまいます
その不信感が何度続くと、妄想が妄想をよび症状が悪化してしまいます

対応方法

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物取られ妄想が出始めてきた際に、対応方法を知っているのと知っていないのでは、今後の症状に大きく差が出ます
対応法を知って適切に対処してあげてください

「お金は大切だよね」となだめ、一緒に探す

お金は現代社会で生命をつなぐ大切な存在です
「財布を取られた」と思ってしまうのも、防衛本能からきているものです
すぐに否定するのではなく、親身になって一緒に探してあげてください

一緒に探し、相手に見つけさせる

探す際に重要なのが「認知症の方に見つけさせる」という事になります
介護者が見つけてしまうと、「自分が盗んでおいて白々しい」と思ってしまうため、必ず認知症患者さんが見つけるようにしてください

激怒しているときはそっとしておく

怒っている際は、暴力や暴言で手がつかられないこともあります
そんな時は、そっとしておくに限ります
時間をおいて、落ち着いたら一緒に探してあげてください

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